平安ゆ(う)き感想(ネタバレ)

ネットにつながらないので点検に来てもらったら、結局プロバイダ側の問題で!!
こんなこともあるんですね。でもいいかげんPC買い換えよう・・・。

映画は、映画の良さがすごく楽しめてリーズナブルだと思いました。2種類のムビチケだけ買ったけど、時間があればもう一回くらい行きたいくらい。
そして、座長に偏っていたバランスが、見事に満たされ回復いたしました。満足。
・全体の感想。ライブDVDとして撮ったけど映画にした、ということでしたが、ライブの臨場感なんてない。ライブ中のあの場所は、丹塗りの回廊と社殿と門に閉じられ、白砂の敷かれた非日常の空間。そこで彼は、唯一外界と繋がっている空を何度も見上げ、自分の正面の門(観客は背にしている)に投影された「祈」の文字を見て切々とこの国への愛を歌う。ああいう風に編集すると、音と光りを神さまに捧げている祈りの儀式、という見方に納得できる。儀式中なので観客の参加は求められていない印象。映画としてはそれは当たり前の状態で。もちろん実際のライブは、MCもあったし、手拍子ももっと大きく聞こえてたので、観客側にあれほど疎外感は感じませんでした。

・冒頭、剛君の「んーーー。」から始まるとは意外で。逸る気持ちをはぐらかされてる感じで楽しい。監督とのトーク、ファンにとってはどこかしらで剛君が語ってきた内容ですが、ファン以外の方も見る可能性がある映画ということでこういう導入部も必要なんでしょう。

・剛君はいつも饒舌で(ただし上手な翻訳家が必要不可欠。)、それはどれだけ他人に理解して欲しいと望んでるのかな。けして彼が歌詞にするほど孤独じゃないと思うけど。このトーク中、監督に「見られているという安心感」で泣いてしまった、と話すのを聞いて、ちょっと驚いた。「このくにに、なんで、優しくなれへんのかな。」と流したあの涙、観客は知らずに感極まりましたが、あの日が収録中だからこそ泣いた、となると意味合いが変わる。転んじゃった子どもが、一人だと泣かないで立ち上がるのに、親がいて手を伸ばしたら泣く、ああいう現象と同じじゃないかって。あの時彼にとって訴えかける人は目の前の観客だけじゃなくて、監督含む大人たちであり、のちのち映画を見る無数の人だった。

・レーザーで投影されてたあの字!!なるほど、裏返しになっています、わからないはずだ。9月4日に写真を載せてましたので、ご参考に。それにしても・・・この字、私には若干キモチワルイです。肝心の祈、いろいろツッコミどころがあって。書家がいくら読めないくらい乱暴に書いても点画を略しても、基本に外れてはいないものなのです。悪筆とはまた違う。字を学ばない剛君が書くことが意味があるので、正しく書くことを目指していないとは重々わかってますけども・・・。

・この日の「えんどり☆えんどり」、音源を下さい!!!打楽器3人ともかっこいいー!!

・監督は剛君の話すときの小さい唇と、楽器演奏中の筋張った手がセクシーなの気づいてますね。って思うくらい、アップ多用。

・愛してるバージョンの「Help me」を熱唱して最後、一瞬剛君ごと画面が光りで白く消失した後、「えにゆい」イントロのピアノが静かに始まる。ここは泣ける。セトリの妙を映像であらためて理解しました。