平/家/納/経@京文博、厳島神社宝物館

国宝中の国宝、と言われる至宝。
まず厳島から出ない。次に実物が見られるのはいつかっていうくらいのものが、地元で見られる幸せ。

平/清/盛@京文博
実物の説得力・・・すごかった。
保存状態、資料的価値、美術的価値、工芸的価値、全部最高レベル。
この展覧会には他にも国宝・重文がゴロゴロだったけども、普通必ず何か劣るところがあるもので、ある意味、納経のオールラウンドなレベルの異常さが比較対象となっていて良かった。

わかりやすいところでは、
同時代の写経として、三上さん・松雪さん・壇さん@大河 の皇室トップ3が作った経があり、当然国宝なんだけど、とても見劣りがする。上質で典雅なものでしたし、本来写経なんだから金銀砂子や大和絵はいらんはずなのですが、朝廷での官位を平家の財力がどれだけ上回っていたか物語っており。

清盛の書はくせがあったけれどかなり能書、他の平家一門の皆さんは尚更、当時の武士の粗野なイメージを覆すインテリっぷりでした。


そして、模写しかないのはわかっていましたが、宮島の厳島神社宝物館へ。
33巻のうち、京文博とは別の4巻が展示されていました。さすがに実物ほどの存在感はありません。
宝物館自体が、木造平屋建てでスリッパ履き替えて入るレトロな・・・感じで、白けた蛍光灯で見る模写はかなり残念な印象。本家本元は大河とタイアップしていないようです。*1


余談。
昨日の大河はタイトルもずばり「平/家/納/経」。
お金に糸目をつけず作る理由を相次ぐ哀しみに求めていて、それはなるほどと思いましたが、
それをなんで崇徳院が狙うのかわからずじまい。たたるなら翔太君じゃないのか。
一門全員でひとつの船に乗り込むのも、死なばもろともで信じられない。
ワ○ピースみたいでかっこいいけど、危機管理のためには分散しようよ、全滅するところだったやん。
大魔王には納経も藤木さんの読経も功を奏せず、だったのが結局朝日や小鳥の鳴き声にいきなり救われて昇天。
言葉通りの憤死っぷりは良かったのになー。

*1:入り口から見えない奥に展示してあり、ゆっくりと眺めていたら、係員のおじさんがやってきて不自然に後ろのガラスケースを雑巾で拭き出して、私のこときっと泥棒と疑われてました(笑)いろいろ残念。